2012年9月21日金曜日

絵本『あゆちゃんのお顔』より 10




「少しは静かにしなさい。」

おかあさんの声が聞こえました。
さきほど小人さんと長い間、オシャベリしたので、つかれました。
おかあさんのこもり歌で少しおやすみです。

何ヶ月かすぎたある日、
あゆちゃんは、おかあさんのおなかから生まれてきました。
目が大きくて、まつげが長くて、オチョボ口で、
よく聞こえる耳と、太いまゆ、みんな小人さんのプレゼントです。

きらいだった低いはなは、なぜか、だいすきになりました。

それは、あゆちゃんをうんでくれたおかあさんのはなに、そっくりだったからです。

あゆちゃんは、やっぱりかわいいふつうの女の子でした。